真青な空の広がる気持ちのよい一日、緑の中の農園で藍の香りに包まれて、クリエイティブなひとときを過ごしました。
2006.6.29 あおもり藍工房(青森市四戸橋・ふれあい農園内)
「あおもり藍工房」染め体験会
はじめに、「あおもり藍工房」代表の舩澤陸郎さんから、藍についての講義を受けました。藍に魅せられて自学自習で研究し、ついに藍の新しい天然染料を開発、特許をとった舩澤さんの「藍への愛」がいっぱい伝わってくるお話でした。この日、舩澤さんが着ているポロシャツも、もちろんご自身の手による藍染めです。
●「あおもり藍工房」とは●
青森市の「青」を「藍」になぞらえ、環境負荷の少ない天然藍を使って、青森の新産業をつくりあげることを目的に、2004年に設立されました。
代表の舩澤さんが開発した、画期的な天然染料を使ったオリジナル製品の製作や、藍染め講習会を行なっています。
染め体験開始
布を絞るときのひもの結び方にもコツがあります。染めた後はずしやすく、布を傷めない結び方を教わりました。
布を絞るのには、意外にもナイロンひもがよいそうです。その他、豆などの小道具も使って柄を描き出します。
「どんな柄にしようかな…」。
仕上がりを想像しながら、真剣に考えて作業を進めます。だんだん口数も少なくなってきました。
午後、染め場に移動
お昼ごはんの後、「藍工房」の建物から徒歩3分ほどの畑の中にある染め場に移動。いよいよ「染め」の作業です。
大きなポリパケツにたっぷり入った染色液は、かき混ぜると深く濃い緑色をしていますが、すぐに酸化して黒っぽい色に変わります。
3分間浸し、脱水、空気にさらす…この作業を4~5回くり返していきます。
布が染色液にしっかり浸るように、浮かび上がってくるのを沈めます。脱水の後は、布を広げて空気にさらすと、仕上がりがきれいに。
│作業の合間に…
作業の合間に、藍の畑を見学しました。
藍はタデ科の植物で、繁殖力が旺盛。秋には「赤マンマ」系の花を咲かせるそうです。
「花も見てみたいね~」と参加者たち。
●ご存知でしたか? 藍いろいろ●
・天然藍で染めたものは、洗っても色移りしない。(藍の成分のインジゴは、水に溶けないため)
・津軽では、古くから藍の栽培が盛んだった。(津賀野の紅花、藤崎の藍)
・食用や飲用で、さまざまな薬効成分がある。最近では、アトピー性皮膚炎によいことも知られてきた。
いよいよ完成!!
染め終わったら、水洗い。いよいよ仕上げに近づいてきました。
最初は、真水で。グリーンがかった色合いです。
次は酢水。つけた瞬間、パッと青の色が冴えてきます。
最後に真水ですすいで、完成!
爽やかな風に吹かれて、作品たちも気持ちよさそう。「わあ、いいね」「こういうのもおもしろい。次のとき、やってみよう」と出来ばえを批評し合っているうちに乾きました。
完成した作品と記念写真。みんないい笑顔です。
「楽しかった!」「次は、生葉の叩き染めをやってみたい」 という声も。次回企画として、「藍の生葉で叩き染め体験」も考えています。挑戦してみたい方は、コチラまでお知らせください。