• The企画エルサーチ株式会社

●● 蜜ろうキャンドルづくり講座 ●●

■日 時:2008年4月19日(土)
          10:30~12:00
■場 所:アピオあおもり 1F 工作室
■講 師:澤谷養蜂園 店長 澤谷久美子さん 


「菜の花の生はちみつ」でおなじみの横浜町・澤谷養蜂園の
澤谷久美子さんを講師に迎え、自家製天然蜜ろうを使ったキャンドルづくり講座を開催しました。
小学生を含む20名が参加した当日の様子をレポートします。

蜜ろうって、何?

■■ 「蜜ろう」って?

 はじめに、講師の澤谷さんから「蜜ろう」について教えていただきました。
 蜜ろうとは、ミツバチが巣作りをする時に作り出すロウのこと。ミツバチが食べる蜜の種類によって、作り出す蜜ろうの色や香りもちがうそうです。この日は、菜の花の蜜ろうを使いました。 

 巣箱のミツバチは、箱の中でどんどん巣作りをし、スペースがなくなると、枠の外にもはみ出して巣を作ります。澤谷養蜂園では、このはみ出した部分を切り取って蜜ろうの材料にしているそうです。
 初めて見る巣の様子に、子どもたちは興味しんしんの様子でした。


 上の写真の巣1つ(約10グラム)からとれる蜜ろうは、わずか2~3グラム右の写真)。とても貴重なものと知って、参加者のみなさんは、改めて目の前の蜜ろうを見直していました。



 蜜ろうの一般的な販売価格は、なんと10グラムあたり200円! 澤谷さんが講座のために準備してくださった蜜ろうは、1人あたり約60グラムもありました。
 「100%自家製だからこそできる贅沢ですね」と、澤谷さん。ワンコインで贅沢を味わえたこの日の参加者は、とてもラッキーでした。

いよいよ製作開始

■■ 蜜ろうがお風呂に…?

 蜜ろうを全部ビンにうつし、湯せんにかけて溶かします。「お風呂に入っているみたいで気持ちよさそう」と、子どもたち。

■■ 自立する芯

 蜜ろうが溶けるのを待つ間に、キャンドルの芯の準備をしました。
 ティーカップキャンドルの芯には、座金という金属の台を使います。座金の下から芯を通したらペンチで固定し、ちょうどよい長さに切って準備完了。
 お手伝いに来てくださった小坂部さん(澤谷さんのお姉さん)が、各テーブルを回ってコツを教えてくださいました。

 おちょこキャンドルの芯には、太いものを使います。下の方に結び目を作り、そのまわりに芯を数回巻くと、おちょこの中で自立する芯が作れます。


■■ 衝撃の事実!? 働くのはすべてメス

 蜜ろうが溶けていくにつれ、ほんのり甘い蜜の香りがしてきました。溶けていく様子を待ち遠しく見ているのも、楽しいひとときです。
 待ち時間を利用して、澤谷さんからミツバチについてのお話を聞きました。巣作りをはじめ、巣の掃除や防衛、育児、採蜜、食糧貯蔵など巣での役割全般を担う働き蜂はすべてメス、オスは繁殖期以外ほとんど働かず、針も持っていないそうです。みなさん、ご存知でしたか?





「蜜ろうキャンドルの作り方」は、
小坂部さん(澤谷さんのお姉さん)の手描き。
とてもわかりやすく、かわいい説明でした。

 蜜ろうが完全に溶けたら湯せんからおろし、68℃まで冷まします。溶けてすぐの熱いろうを型に流し込むと、芯が溶けてしまうからです。
 「68℃」という温度がポイント。蜜ろうは65℃ぐらいで固まり始めるそうですが、作業しているうちにろうがどんどん冷めてしまうので、少し早めに型に流すのがコツなのです。温度計とにらめっこで、冷めるのを待ちます。

■■ 流し込みは手早く、慎重に


 蜜ろうのまわりに白い縁ができ、ビンの底の方が白っぽくなってきたら、ちょうどよい温度(写真左)。大急ぎで型に流し込んでいきます。



 適温になった後の蜜ろうは、本当にどんどん固まっていきます。型に流し込んだ後のビンは、ご覧のとおり。
 型に流し込む作業はやり直しのきかない「一発勝負」。参加者のみなさんは、手早くかつ慎重な手つきで流し込んでいました。

■■ 蜜ろうキャンドル完成!

 おちょこキャンドルとティーライトカップキャンドル、子どもたちは星やハートなどかわいい形のアルミカップを使ったキャンドルも作りました。

 「消すときには吹き消さず、芯を溶けたろうの中につけるように」と、澤谷さん。そうすると、煙を出さずに消せるそうです。

 最後に、蒔苗代表が「お風呂で蜜ろうキャンドルをつけると、蒸気で香りが際立つのでおすすめです。灯りを消して、お風呂でゆったり、ゆらゆら揺れるキャンドルの炎と香りを楽しんでみてください。癒されますよ~」と、蜜ろうキャンドル活用法を紹介して、講座は無事終了しました。

←あたたかみのある炎の色と、甘い香りが蜜ろうキャンドルの持ち味です。

 終了後も、はちみつやミツバチについて、澤谷さんに質問する参加者の姿があり、蜜ろうキャンドルづくりを通して、関心の輪が広がった様子がうかがえました。
 また、家庭でも蜜ろうキャンドルを作ってみたいと、手作りキットを買い求めて帰る方もたくさんいました。


 蜜ろうキャンドルやミツバチについて興味深いお話を聞かせてくださった澤谷久美子さん、キャンドルづくりのコツを丁寧に指導してくださった小坂部紀子さん、本当にありがとうございました!


澤谷養蜂園

青森県上北郡横浜町字中畑40-6
TEL・FAX 0175-78-2995
>> 澤谷養蜂園のホームページ

 1946年の創業以来、品質の良さと青森県産であること、自然のままの状態の蜂蜜にこだわり続けている養蜂園です。横浜町特産の菜の花からとれる「菜の花生はちみつ」は、非加熱で結晶したままの「白い蜂蜜」で、独特の味わいがあり、人気の商品です。

Follow me!