平成20年度
●● あおもりっ子食育指導者研修講座 ●●
■日 時：２００９年２月２３日（月）
■場 所：ＥＬＭホール（五所川原市）
主催：青森県農林水産部 食の安全・安心推進課
青森県食の安全・安心推進課の依頼を受けて、
蒔苗代表と対馬副代表が行なった食育指導者育成のための研修会の様子をレポートします。
スキルアップを目指して
「あおもりっ子食育指導者研修講座」は、県内の食育関係者の実践力向上を目指して、上北（十和田市）、西北（五所川原市）、東青（青森市）の３会場で開催されました。各会場では、食育を実践したい人を対象に、「食」に関わる青森県の現状や地域の食文化、子どもたちの発達段階や事故防止についての講義と、効果的な指導のための実習が２日間にわたって行なわれました。
エルサーチは、講義と実習「効果的な企画（食育メニュー）と資料の作り方」を担当。ここでは、約80名が参加した西北会場での様子を紹介します。
はじめに、蒔苗代表がさまざまな形で県産品と県内業者を支援しているエルサーチの活動を紹介し、「食育のこともみんなでがんばっていきましょう」と呼びかけ、「自分たちが食育の実戦部隊になるという覚悟で、ぜひ楽しんで」とあいさつしました。
講義「効果的な企画づくりのために」
■■ ターゲットを明確に
まず、効果的な企画作りに必要なポイントについて、例を挙げ、理由を説明しながら講義。「書き出す」ことは自分を見つめ直すことにつながり、効果的な企画をつくるためには、とても大切なプロセスであると話しました。
また、食育でも商品の開発や販売と同様に、「何が求められているか」「自分は何を伝えたいか」「ターゲット（対象）はどんな人か」を明確にし、細かい点まで具体的に考えてみることが重要なポイントと説明しました。
参加者の中には農業・漁業や産直施設に関わる人も多く、食育と商品販売の思いがけない関連に興味深く耳を傾けていました。
■■ 「楽しい」＝やりがいに
食育の実践例として、エルサーチが以前に行なった蓬田小学校での授業や観光物産館アスパムでの県産野菜を使ったスープのデモの様子を紹介。道具を使って体験することが子どもたちの「楽しい」という実感につながること、事前に下調べすることで自分たちの勉強にもなることなどを話しました。
参加者のみなさんは、「来た人に楽しんでいただけると、自分たちも楽しい。それがやりがいにつながっていきます」という言葉に深くうなずいていました。
実習「食育メニューを作ってみよう」
■■ 自分を知る
30分余りの講義の後は、実習です。
最初に「書き出す」練習です。テーマは「自分にできること、得意なこと」。制限時間内に、配布した表に書き出していきます。鉛筆を持って考え込む人、どんどん書いていく人…など、さまざまでした。
いちばんたくさん書き出した人には、企画づくりの参考になる本をプレゼント。「書くこと、書き出すこと、考えることは、自分を知るため、よりよい企画のための大切な訓練。慣れてくれば、いくらでも書けるようになります」と励ましました。
■■ グループワークで企画づくり
続いて、グループワークです。
まず、よい企画づくりのポイントとして、「具体的なイメージ」「共感」「目をひく、わかりやすいタイトル」「ワクワク感」について説明。ケガや事故などリスクへの対応を考えておくことも必要と話しました。
７つの例題から、自分がやってみたいテーマを選び、11のグループに分かれて作業を進めました。
初対面の人が集まるグループで、やりにくい面もあるのでは…という心配をよそに、参加者のみなさんは「はじめまして～」「よろしく」とあいさつを交わすと、同じ志を持つ人どうし、すばやく打ちとけて課題に取り組んでいました。
制限時間は25分間。 さかんに意見を出し、話し合いながら、リストの欄を次々と埋めていきました。
グループワーク終了後、３つのグループに内容を発表していただきました。２分間の時間制限の中で、要点をうまくまとめたテンポのよい発表でした。
それぞれ工夫を凝らしたタイトルや内容に、参加者のみなさんはメモをとったり、うなずいたり。同じグループの人と話しながら、自分たちの内容と比較して聞いている人もいました。
発表の後は、タイトルのつけ方や配布資料・チラシの作り方・見せ方、ちょっと気をつけるとぐっと印象がよくなるポイントなどについて説明。ここでも、ターゲットを明確にし、伝えたいことを絞り込んでいくことの大切さを強調しました。
最後に、蒔苗代表が「１人で考えるよりは、みんなで知恵を出し合った方がよいアイディアが出るはず。ぜひ仲間を作って、指導者として活躍してください」と声援を送りました。
西北会場の２日間の日程が終了し、参加者代表に修了証が手渡されました。この講座が種となって県内に食育の根が広がり、多くの実を結びますように。
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