青森県市場食育祭
●● 第6回 とわだ市場まつり ●●
■日 時:2009年10月4日(日)
■場 所:十和田地方場卸売市場(十和田市)
主催:青森県市場食育祭実行委員会
「青森県市場食育祭」は、
「食」の大切さ、青森の豊かな自然が育む美味しい食材、
そして生活に潤いをもたらす花の魅力を広く知らせようと、
県内7つの卸売市場が合同で企画・開催したものです。
7カ所の会場のうち、最後の開催となった
「第6回とわだ市場まつり」に行ってきました。その様子をレポートします。
地域のみんなが楽しみに
会場に着くと、地元の子ども会のとっても元気な囃子太鼓が出迎えてくれました。この日はちょっぴり曇り空でしたが、会場にはたくさんの人、人、人…。多くの人が楽しみにしている、地域に密着したイベントなのだと実感しました。
会場を回ってみると、食育絵画コンクールの作品展示、ごぼう・にんにく・アイデア料理品評会や県南野菜特産物の販売コーナー、子ども会の囃子太鼓、馬肉大鍋無料サービス、模擬せり市など、さまざまなイベントが盛りだくさん。
魅力的な素材がいっぱい
■■ 十和田市の野菜たち
十和田市では、十和田ごぼうや十和田にんにく、十和田長いもなど、魅力ある野菜がたくさん生産されています。
今回、私たちが「とわだ市場まつり」を訪れた目的の1つは、十和田市の野菜の品評会とアイデア料理コンテストの様子、販売コーナーの県内特産物を調査することです。
十和田ごぼう
種と施肥方法を統一し、適期収穫を守って栽培されています。ほのかに甘く軟らかい、栄養、ミネラル分たっぷりのごぼうです。
十和田にんにく
植え付け後、厳寒の土中で過ごし、暖かい春を迎えると穏やかな日差しを浴びてぐんぐん成長します。十和田市のにんにく生産量は日本一です。
十和田長いも
タンパク質、ミネラル、ビタミンなどの栄養が豊富で、生食できる数少ない芋類。秋堀りと春堀りがあるので、ほぼ一年中食べられます。
■■ にんにく品評会
たくさんのテーブルに、真っ白なニンニクが1箱に10個ずつ入ってきれいに並んでいました。品評会に出されているのは「ホワイト六片」という品種で、1球の片の数が6~7片と、数が少なく大粒で、色が白くて、表面に張りがあるのが特徴です。
大賞を取るためには、大きくて形のそろったもの、また、白くてお尻から見た時に六つに分かれている片の形がしっかりしていてきれいに整っているものが良いそうです。
生産者の方にお話をうかがうと、にんにくの生産には長い月日がかかるそうで、1年目に原種を植え、2年目に種を取り、3年目に取った種を植えて、商品になるのは4年目からだそうです。
その上で賞を取るようになるまで育てるのは、本当に大変だとおっしゃっていました。私たちの目には見えない部分でのご苦労が高品質のにんにくを育てているのだと感じました。
■■ ごぼう品評会
次に、ごぼうの品評会の会場へ。会場のテーブルには、太くてしっかりとした洗いごぼうが1袋に10本ずつ入ってずらりと並んでいました。正面のテーブルにも青森県知事賞を受賞した出荷組合の名前や、十和田市長賞などを受賞した生産者の名前と、立派なごぼうがずらり…。
会場で、エプロン姿の生産者にお話をうかがうことができました。「ごぼうは、種と肥料の施肥方法や大きさ、規格を統一し、数々の約束事を守って、丹念に育てているんだよ。みんなで同じように作るのが大事で、それがこだわり」と教えてくださいました。青森の大地の恵みはもちろん、生産者の細やかな愛情を注ぎ込まれた野菜は、ミネラル分もたっぷり。だから、おいしいんですね。
「家で育てたごぼうが、アイデア料理コンクールでも賞をとったの!」と、とても嬉しそうな笑顔が印象的でした。
■■ 県産品アイデア料理コンクール
アイデア料理コンテストのコーナーには、にんにく、ごぼう、長いもを使った様々な料理が並んでいました。協議会会長賞や十和田市議会長賞など、さまざまな賞を受賞した作品の他、クッキーやピザなど、アイデアたくさんの料理とレシピが紹介されていて、写真撮影をする人、料理の参考にとレシピをメモする人など、注目を集めていました。
■■ 県南野菜の販売コーナー
野菜の販売コーナーにはレジから続く長者の列。それもそのはず、「安い!」
その中で、初めて見る野菜「オータムポエム」に出会いました。
とっても元気なお店のお母さんが「おひたしがおいしいよ」と教えてくださいました。
あちらこちらで大きな袋に入ったゴボウやりんご、自分より背の高い長ねぎを持っている子どもたち。何だかとってもたくましく、ほほえましい光景でした。
[取材日:2009年10月4日/山口]