■講 師:料理研究家 髙城 順子さん
■日 時:2010年1月17日(日)・18日(月)
■会 場:電力館(東京都渋谷区)
主催:The企画エルサーチ(株)/協力:電気事業連合会
厳しいけれど、豊かな自然に育まれた青森県産の素材たち。
そのおいしさを知り、味わっていただく「青森の素材を使った料理教室」。
5年めの今年は、「冬野菜」を取り上げました。
吹雪と冷たい風に包まれる厳しい寒さに耐えることで、一層甘みとうまみが凝縮する青森の冬野菜。
今年も料理研究家の髙城順子さんが、青森ならではの食材をふんだんに盛り込んだレシピを考えてくださいました。
東京・渋谷で開かれた料理教室の様子をレポートします。
今日のメニューは…
「青森県の冬野菜」をテーマに
■ ホワイトアスパラガス
(工藤哲美さん/南津軽郡藤崎町)
■ ふかうら雪にんじん
(艫作興農組合/西津軽郡深浦町)
■ セリ
(田中秀明さん/弘前市一町田)
■ 雪室長芋、雪室ヤーコン
(蛯沢農園/上北郡東北町)
■ ミネラルごぼう、ミネラルにんにく
(JA十和田おいらせ/十和田市)
この5品を教えていただきました
クリックすると、それぞれの作り方がご覧いただけます。
あなたも、ぜひ作って、その美味しさを味わってください!!
■■ 冬ならではのおいしさを味わって
渋谷の電力館で2日にわたって開かれた料理教室には、首都圏にお住まいの女性が22人ずつ、合計44人が参加してくださいました。
はじめに主催者を代表し、エルサーチの対馬が「おいしい冬野菜と、初雪たけなど青森でしか作られていない素材を取り揃えました。冬ならではのおいしさを味わってください」と挨拶。さあ、料理教室のスタートです。
情報満載のデモンストレーション
■■ 素材の扱いや調理法についてのアドバイスが次々と
まずは、髙城さんのデモンストレーションから。
冬野菜は、気温が下がると凍らないようにでんぷん質を糖質に変えるため甘みが増えるとのこと。
「ホワイトアスパラは小麦粉を入れたゆで汁で軽くゆがいてから使って」「初雪たけはナメコの一種なので火を通すことでぬめりが出て、とろりとしたソースができます」「セリには老廃物を体の外に出してくれるデトックス効果もあるんですよ」。青森の生産現場に何度も足を運んでいるだけに、素材の特徴を詳しく説明してくださいます。
ごぼうは皮をそいだ後、酢をまぶすと変色しないこと。乱切りは大きさをそろえると均一に火が通ること。キノコは洗わなくてもいいこと…。
料理初心者にも嬉しい“ひとことアドバイス”が次々に飛び出すので、参加者のみなさんは、髙城さんが調理する手元をモニターで確認しながら、メモを取っていました。
調理が進むと、香ばしいにおいが…。「料理は五感でするものです。ごぼうを揚げているとくぐもった音が、カラカラと軽い音に変わってきたでしょう。油の中で動き始め、香りも立ってくると、揚がった証拠です」。みなさん、納得の表情で大きくうなずいていました。
いよいよ実習、お待ちかね試食タイム
■■ グループに分かれて、実習スタート!
さあ、いよいよ実習のスタートです!
参加のみなさんが5つのグループに分かれ、役割分担を決めて4品を作ります。野菜を洗ったり、炒めたり、フライの衣を作ったり。初対面同士とは思えないほど、スムーズに調理が進みます。
「キンピラには、もう味噌を入れていいですか」「ピーラーの使い方は、これでいいでしょうか?」といった質問に、時には手を取りながら気さくに答える髙城さん。料理の進行とともに、どんどん雰囲気が和やかになります。
いい匂いが部屋に充満した頃には盛りつけも終わり、完成です。
■■ 待ちに待った試食タイム
ようやく、待ちに待った試食タイム。調理した4品のほかに、髙城さんが事前に作ってくださった青森リンゴのスープ仕立てと、青森の十穀米のご飯も並びました。先生も参加者のテーブルに加わって「いただきます」。
じっくり味わいながら、様々な感想が飛び出しました。
「セリは炒めるとクセがなくなり、食べやすい」「キンピラのごぼうはこんなに大きく切ってもいいんですね! 食べ応えがあります」「にんじんソースは色鮮やかで、食欲をそそります」などなど。
髙城さんは「グラタンのソースは生クリームの代わりに軽く絞ったヨーグルトも合います」「フライの衣は粉チーズでコクがあるので、白身の魚など淡白な素材もおいしいですよ」など、アレンジの方法も伝授。
そして「“自分の味”を見つけ、作り方を忘れないように、できれば1週間以内に作ってみて」とアドバイスされました。
■■ 県産素材のおみやげに笑顔
最後に、参加者のみなさんには、青森県産のヤーコンや雪にんじん、ホワイトアスパラ、初雪たけなどをプレゼント。「早速作ってみます!」と、みなさん笑顔でお帰りになりました。
髙城先生、参加者のみなさん、ありがとうございました!!
[取材日:2010年1月17日・18日/小畑智恵]